7日発表した2月の既存店売上高が前年同月比2.7倍に増え、新型コロナウイルス禍前の2019年同月を1%上回った。業績の回復を好感した買いが広がった。
終値は59円(3%)高の2073円だった。売買高は前日比4倍の6億5400万円に膨らんだ。
2月の既存店売上高の伸びは1月(前年同月比1.6倍)を大きく上回った。客数は3倍、客単価も4%増となった。松井証券の窪田朋一郎氏は「来週のマスクの着用ルールの緩和や、5月に新型コロナの感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げる方針を見据え、期待感も高い」と話す。
23年7月期の業績見通しは、純利益を前期比77%減の2億6500万円と見込む。助成金収入がなくなるほか、原材料高や人件費負担も重荷になる。市場では「さらなる原材料高の可能性もあるなかで、利益率の悪化の懸念を払拭できるかが焦点」(国内証券)とみられている。
鳥貴族HDの予想PER(株価収益率)は90倍台と、同業のサイゼリヤ(36倍台)や串カツ田中HD(35倍台)に比べて割高感が強い。株価は今後、調整局面に入る可能性がある。
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