低金利下で人気を集めた海外REIT型投資信託。欧米を中心とした利上げで債券の利回りが上昇。リスクを取らず高利回りを得られるため、海外REIT型投信には向かい風が吹く。
最盛期は年間数千億円の資金流入があったが、この3年間で1千億円超の資金が流入した投信は2本。つみたてNISAの対象でないのも人気のない要因だろう。上位は毎月決算型が多いが、下位にはインデックス型がランクインするなど、資産形成を意識した動きも見られる。
トップは大和アセットマネジメント「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」。2千億円を超える資金流入があった。米国のREITだけを投資対象とし、配当利回りを重視して運用する。上昇率は唯一30%を超える。
24年からの改正NISAでは毎月決算型投信は制度の対象外となる予定。海外REIT型投信の厳しい状況は長期化しそうである。
(ファイナンシャルリサーチ代表 深野康彦)

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