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ヒューリックの23年12月期、純利益9%増 物件売却寄与

ヒューリックは30日、2023年12月期の連結純利益が前期比9%増の865億円になりそうだと発表した。10期連続の最高益となる。投資用物件の売却が寄与する。同日、社外取締役を2人増員し、女性2人を選任する方針を発表した。社外取締役が6人と取締役の半数となり、社外取締役の半数は女性として企業統治体制の多様化を図る。

23年12月期の年間配当は4円増の46円とする。経常利益は7%増の1320億円の見通し。新型コロナウイルスの影響を受けてきたホテル事業の回復も見込む。同日発表した22年12月期の連結決算は純利益が前の期比14%増の791億円だった。

社外取締役に学習院大教授の秋田喜代美氏と電通グループ取締役の高橋祐子氏を選任する議案を3月の定時株主総会に諮る。社外取締役は4人から6人になり、社内取締役と同数になる。社外取締役は現任の福島敦子氏と合わせて半数が女性となる。同社として初の女性執行役員も2人起用する。女性の幹部登用が遅れているとされる不動産業界では珍しく、新規事業などに女性目線の考えを取り入れる。

同日、25年までの3カ年の新中期経営計画も公表した。29年を最終年とする中長期経営計画に取り組んでいるなか、期間中での3年間の経営目標を策定。25年の経常利益を22年度比22%増の1500億円、配当性向は40%以上(22年度は40.3%)に設定した。