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ソフトバンクG、M&A税務で370億円申告漏れ 国税・企業、見解に相違

ソフトバンクグループ(SBG)が東京国税局の税務調査を受け、2021年3月期までの2年間で約370億円の申告漏れを指摘されたことが24日、関係者への取材で分かった。傘下の米携帯通信スプリントの合併に絡む取引費用が過大に計上されていたとみられる。グローバルなM&A(合併・買収)が増えるなか、関連支出を巡る国税当局と企業側の見解の相違が目立つ。ルールを巡る議論に一石を投じそうだ。(関連記事を社会2面に

税務申告は2年間とも赤字で追徴課税はなかったもようだ。SBGは日本経済新聞の取材に約370億円の修正申告を認め「見解の相違によるもので重加算税の対象となる修正はありません」とコメントした。

関係者によると、焦点となったのはM&Aの関連支出が「費用」か「資産」かという税務処理の判断。SBGは20年4月に傘下だったスプリントとTモバイルUSの合併に伴ってスプリント株を手放し新会社の株式を取得した取引に絡み、デューデリジェンス(資産査定)費用などを雑損失として計上。これに対し、東京国税局は株式の取得価格として資産計上すべきだと指摘したもようだ。

M&Aの関連支出を巡り、国税当局と企業で意見が食い違うケースは少なくないとされる。背景にあるのが国内企業によるM&Aの増加だ。税法に詳しい弁護士は「支出に関する規定に曖昧さがあり、企業側は慎重な対応が必要だ」と指摘する。