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KKRの不動産ファンド、解約を一部制限 富裕層向け

他社が運用する同様のファンドでも解約制限が相次ぐ。金利上昇を背景に不動産投資に慎重な姿勢が強まってきた。

KRESTの投資家は毎四半期に解約を請求できるが、同ファンドが解約に応じるのは純資産総額の5%までとする規約がある。米証券取引委員会(SEC)への提出資料によると、13日まで受け付けていた2023年1~3月期の解約請求は合計1億2800万ドル(約165億円)に及び、基準日の純資産総額の8.1%に相当したため、上限の7930 万ドルのみ解約に応じた。

KRESTの提出資料では解約請求が殺到した理由について説明していない。KKRは日本経済新聞の取材に対してコメントを控えた。ただ、米不動産市場の変調が背景にある可能性がある。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めで米住宅価格の動向を示す指数は22年半ばから下落に転じている。

20年7月に運用を始めたKRESTは、主に米国の住宅や物流施設や不動産向け債権に投資している。裕福な米国の個人投資家を中心に資金を集め、22年末時点の純資産総額は約16億ドルある。

22年12月には、米ブラックストーンが運用する非上場REIT「BREIT」や同業スターウッド・キャピタル・グループのファンドも、上限を超える請求があったとして解約を一部制限した。BREITの場合は、解約の多くが米国外の投資家によるものとみられる。