岸田文雄首相は4日、三重県伊勢市で記者会見しインフレ率を超える賃上げを経済界に求める考えを表明した。「企業の収益が伸びても賃金が上がらなかった問題に終止符を打ち、賃金が毎年伸びる構造をつくる」と語った。
「リスキリング(学び直し)や職務給の拡充、成長分野への雇用の移動を三位一体で進め構造的な賃上げを実現する」と説いた。6月までに労働移動を円滑にするための指針を策定する。最低賃金の引き上げに加え、公的機関でインフレ率を上回る賃上げをめざすという。
首相は少子化問題を巡り「異次元の対策に挑戦する」とも明らかにした。「学童保育や病児保育を含め幼児教育・保育サービスの強化、産後ケアや一時預かりなどの拡充を進める。育児休業制度の強化も検討する」と強調した。
6月ごろに経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)を決定するまでに、子ども予算の倍増に向けた大枠を提示すると述べた。
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