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トランプ氏、20年の納税支払いゼロ 米議会が記録公開

【ワシントン=高見浩輔】米連邦議会下院は20日、トランプ前大統領の納税記録の概要を公開した。大統領在任中の支払額は計110万ドル(約1.5億円)で、最終年の2020年には支払いがなかった。不動産やゴルフコース事業などの損失を計上して、課税対象になる所得をゼロとしていた。

歴代の大統領は慣習として納税記録を公開してきたが、トランプ氏は監査中だと説明して拒んできた。民主党が主導する下院の歳入委員会が税逃れや不適切な取引がなかったかどうか調査を進めていた。

連邦最高裁が11月に同委からの訴えを認めてトランプ氏の納税記録を開示するよう財務省に命令していた。同委のニール委員長は20日に「大統領への監査プログラムが休眠状態だったことが判明した」と批判する声明を出した。同委は近日中に、さらに詳細な納税記録を公表する予定だ。

納税記録の概要は2015~20年のもの。連邦税の支払額は年によって大きく変動しており、大統領候補として選挙に臨んだ16年と当選後の17年は750ドル(約10万円)だった。18年や19年は不動産などの資産売却などで利益を得たため、納税額が大きく膨らんだ。

大統領の税務問題を追及してきた米ニューヨーク・タイムズは、過去に発生した損失を繰り延べて納税額を小さくする会計処理が繰り返されていたことが今回の資料で裏付けられたと指摘している。