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家電量販ノジマが投資ファンド 第1弾はFX大手

家電量販大手のノジマは投資ファンド事業に参入する。外部の投資会社が立ち上げるファンドに単独で180億円を出資し、ファンドの大口出資者としてM&A(合併・買収)や金融の知見を高める。ノジマは経営再建中のスルガ銀行の筆頭株主になるなど、金融事業への参入を急いでおり、今回もその一環となる。

19日、投資会社のニューシナジー・キャピタル・マネジメント(東京・渋谷)のファンドに出資すると発表した。同日にはニューシナジー社がノジマ出資のファンドを通じ、米投資ファンドのカーライルから外国為替証拠金取引(FX)大手のマネースクエアHD(東京・港)を買収すると決めた。金額は非公表だが、200億円弱とみられる。

FXは円安・ドル高の進展を受けて個人投資家による取引が活発化している。ニューシナジー社は数年かけてマネースクエアHDの企業価値を高め、他社への売却や新規株式公開(IPO)で投資資金を回収する。将来ノジマが買収する可能性もある。

ノジマはニューシナジー社が企業を買収する際、必要に応じてファンドに追加出資する。ファンドの大口出資者として国内のM&A市場に関する情報や、買収後の企業価値向上の手法を得る。ノジマは17年にニフティのインターネット接続事業を買収した。従来は主力の家電量販に関連した業種が中心だったが、ファンドを通じて相乗効果が見込めそうな他の業種にも手を伸ばす。

ノジマは金融事業を成長分野とみなし、主力の家電事業との相乗効果を狙う。19年には経営再建中のスルガ銀の筆頭株主となった。もっとも、経営方針の違いを埋め切れず、22年には保有するスルガ銀株を全て売却した。ファンド事業は事実上、金融への再挑戦となる。

ニューシナジー社の峯村悠吾社長はSMBC日興証券や、不動産投資信託(REIT)のインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人執行役員などを経て、20年にスルガ銀取締役に就任した。22年6月に同行取締役を退任し、ファンド設立を準備していた。