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REITが逆行高、1カ月半ぶり高値 米金利低下受け

日経平均株価が大幅に下落した16日の東京市場で東証REIT指数は逆行高を演じ、約1カ月半ぶりの高値を回復した。米金利の低下(債券価格は上昇)を追い風に、高い利回りを見込める銘柄に保険会社や地方銀行の見直し買いが入っている。

 

16日の株式市場は前日に景気悪化懸念から米国株が大きく下げた流れが波及し、日経平均は前日比524円(1.9%)下落と大幅安となった。一方、東証REIT指数は3日続伸し、前日比1.4%高の1978.61と11月1日以来の高値で取引を終えた。日本株に出遅れてきたREITの回復が鮮明だ。

背景にあるのは米金利の低下だ。15日の米長期金利は3.45%と前日比で0.03%低下した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースの鈍化が意識され、約15年ぶりの高水準をつけた10月下旬の4.3%台をピークに、徐々に低下している。アイビー総研の関大介代表は「生損保や地銀による米国債への投資妙味が薄れ、代わりに高利回りのREITへの注目が集まった」と説明する。

実際、国内REITの予想分配金利回り(単純平均)は3.9%と、日経平均構成銘柄の配当利回り(2.3%程度)や3%台半ばまで低下してきた米国債に比べて高い。16日に前日比2.3%上昇したいちごオフィスリート投資法人の予想利回りは9.3%、3.5%上げた積水ハウス・リート投資法人の予想利回りは4.3%など、高利回り銘柄の上昇が目立った。

もっとも、市場では「株式市場が下落するなかでREITに一時的に資金を移しているだけ」との見方も多い。景気悪化が本格化すればREITの業績や相場環境の低迷も避けられない。みずほ証券の大畠陽介シニアアナリストは「すでにオフィスなどの市況は弱含んでおり、東証REIT指数は年度末までに2000程度、23年度末でも2100程度だろう」と上値の重さを指摘している。