NTTドコモが5~6年で6000億円規模の投資をする。日本の企業は、誰もが参加できるパブリックブロックチェーン(分散型台帳)に対してセキュリティーなどの懸念から距離をとってきたが、この雰囲気が変わりつつある。
ステイクテクノロジーズは異なるブロックチェーン同士をつなぐシステムを構築しており、そのブロックチェーンを「アスターネットワーク」と呼ぶ。そのチェーン上で動くトークンを国内外の暗号資産(仮想通貨)交換業者で上場させることで参加者を拡大する戦略をとっている。
NTTドコモとはウェブ3の普及に取り組むことで合意した。ドコモのような日本の大企業とウェブ3の利用事例を積み上げ、期待先行のウェブ3というイメージを覆したい。具体的に何に取り組むかに関してはまだ白紙だが、ウェブ3ウォレットのようなものを開発したら日本人にとっても身近になるのではないか。
ウェブ3の世界では分散型自律組織(DAO=ダオ)という技術が登場してきている。ブロックチェーン上で世界の人々が協力して管理・運営される組織のことで、アスターもいずれはDAOで運営される形態にしたい。
ネットワークへの参加者が増えることで、時価総額が増える好循環を生み出すのが狙いだ。ステイクという会社自体は新規株式公開(IPO)などを目指すのではなく、あくまでアスターを使って何ができるのかを助言、支援する組織として成長させる。
発行したトークンの含み益に課税される日本の税制を嫌って日本からシンガポールやドバイなどにブロックチェーン企業が逃げている。税制は見直し検討が進んでいるが、実は人材も課題だ。
ウェブ3はまだ勝敗がついていない世界だ。日本政府が世界の人材を呼び込むなどウェブ3環境を整備すれば、十分世界をとれる可能性がある。
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