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留学生「アジア重点」89% 海外で広報活動7割が実施

留学生受け入れの重点地域を設定している62校に具体的な地域(複数回答)を尋ねたところ、55校(89%)がアジアを挙げた。

55校のうち、重点地域に中国を挙げたのは23校、中国を除くアジアが53校だった。そのほかの地域では北米20校(32%)、欧州23校(37%)、オセアニア7校(11%)だった。

留学生獲得には現地での情報発信が欠かせない。海外での広報活動について尋ねた設問では115校(73%)が「実施している」と回答。全体の45%にあたる71校が海外での活動の拡充を考えていると回答した。

留学生政策に詳しい東京工業大の佐藤由利子准教授によると、経済発展に伴い、アジア域内での留学・帰国の循環が活発になっているという。「中国など他国との優秀な学生の獲得競争は激しい。留学先でキャリア形成を目指す学生には就職支援も欠かせない」と指摘する。

日本語学校なども含めた2021年度の在籍留学生は約24万人で、コロナ前で過去最多だった19年度の約31万人から急減した。水際対策の緩和で入国待ちはほぼ解消されたが、入国の制限が続いたことによる「日本離れ」を懸念する大学関係者は多い。

文部科学省は5年後の27年をめどに、外国人留学生の受け入れ数をコロナ前の30万人超、海外に出る学生数を10万人超に戻す目標を掲げる。留学生のキャリアパス開拓のため、日本での就業に関する自治体や企業の支援を後押しする。日本人留学生の回復に向けては、官民共同の留学支援プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」を拡充する。

 

調査概要 日本経済新聞社が日経リサーチの協力を得て、9月30日~11月7日に実施した。日経グループの各種アンケートで卒業生の満足度や地域貢献度が評価された国公私立159大学の学長(理事長)に依頼し、99%の157大学から回答を得た。