· 

三井不動産、不在時の「イエナカ」家事サービス

スマートロックを使って玄関に置かれた洗濯物を集荷し洗濯後に畳んで届ける。今後は料理や清掃など新たなメニューを用意する計画だ。共働き世帯が増えるなか、家事の利便性を高める。

 

三井不の全額出資子会社、Share Tomorrow(東京・中央)が手掛ける。生活が好きになる「&LikeLife プロジェクト」と題した取り組みを開始した。家事・育児や仕事の両立が課題となるなか、第1弾として洗濯デリバリーサービスの提供を始めた。

新サービスは鍵システム開発のビットキー(同)のスマートロックを使う。サービスの利用者はスマートロックを自宅の玄関扉に設置すれば、外出中でもShare Tomorrowの従業員がスマートフォンで扉を解除し洗濯物を集荷する仕組みだ。顧客の要望があれば専用カメラを貸し出し、玄関に置くことでスタッフの行動を記録して安全性を担保する。

利用者はまずLINEで申し込み、週1~3回といった希望するコースを選ぶ。クレジットカードの決済情報を入力しスマートロックの購入手続きを終えると自宅に専用のランドリーバッグが届く。サービスは定額制で、週3回の定期便コース(交換制)は月額1万9800円。

使用する袋には3~4人家族の衣類が約2日分入る想定。毎週決められた曜日に洋服を集め、洗濯物は全て畳んで届ける。サービスを始めた10月の実施場所は東京都杉並区の荻窪や阿佐谷エリアなど一部にとどまっているが、家族を中心にニーズは増えており、状況を見ながら実施エリアを広げていく方針だ。

今後は料理の作り置きや清掃など新サービスを充実させていく方針だ。新型コロナウイルス下にあってライフスタイルも変化しており、顧客の関心のあるイエナカサービスの実証実験に力を注ぐ。

移動販売車を使った新事業にも取り組む

21年に設立したShare Tomorrowはデジタル技術を駆使しつつ、顧客の生活満足度や利便性を高めていく。21年11月に遊休不動産の有効活用に乗り出し、都内に移動型の宿泊施設を期間限定で設けた。「HUBHUBプロジェクト」と名付けた。宿泊のほか近隣住民らにバーベキューなどを楽しんでもらうのが狙いで、首都圏にある貸し駐車場やマンションで検討していく。

Share Tomorrowは移動販売車を使った新事業「&MIKKE!(ミッケ)」にも取り組んでいる。オフィスビルやマンション近くに登録した食品店や衣料品店が出店する形で、商業施設やネット購入とは異なる購買体験を提供するのが狙いだ。洗濯デリバリーを皮切りに始めるイエナカサービスを通じ、顧客の新たな潜在需要を掘り起こし、快適な日常生活の実現を目指す。

(原欣宏)