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コロナショック下、全財産を投資 「億り人」に 七転び八起き

■2018年~ 

転職を機に個別株投資を開始。手始めに買ったのが米アドビ。ビジネスモデルの良さを評価して最終的には500万円ぐらいまで購入し、ハイテク株全体が下落した局面で売り抜けて元本の2倍を超える利益を確保できた。続いて米ボーイングにも投資。航空機の世界2強の一角だけに、18~19年の墜落事故の影響で下落した株価はそのうち回復すると予想した。しかしその後も株安に歯止めがかからず損切りする羽目に。

■20年~ 

新型コロナウイルス感染の拡大で世界的に株価が急落。恐怖心もあったが、千載一遇の好機と捉えて全財産を証券口座に投入した。高い配当利回りに着目して、中堅企業の債券などへの投資を手がける米アレス・キャピタル株を300万円ほど購入。同時にヒューリックリート投資法人のようにNAV倍率(株式のPBR=株価純資産倍率に相当)が低かった日本の上場不動産投資信託(REIT)にも資金を投じた。

■21年~ 

大規模な金融緩和の影響で米国のハイテク株が上昇。流れに乗ってパランティア・テクノロジーズなど米国のグロース株を購入する。培養皮膚の米オルガノジェネシス・ホールディングスも投資後すぐに100万~200万円規模のキャピタルゲインを得た。経済再開でスポーツをする人が増え、けが人も増加して注目されると考えたのが成功した。

上場して間もない銘柄は「目利き」である著名投資家の信任を得ていれば強いと考え、誰が株主なのかを調べるようになった。「株価がピークから何パーセント下がったら売る」というルールを決め、欲張らずに利食いできるよう工夫もした。

■22年~ 

運用資産が1億円に到達。50歳までには1億5000万円規模に増やし、配当収入を現在の年100万円程度から300万円以上に引き上げたい。サラリーマンは楽しいときもあるので、運用をしながら60歳過ぎまで働き続けるつもりだ。