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野村不、メタバースで接客 予約不要で気軽に住まい探し

野村不動産は、メタバース(仮想空間)で住宅購入の相談ができるサービスを始めた。事前予約不要で、アバター(分身)を選択し好きな時間に入室するだけで、相談ができる。同社担当者に個別相談できるほか、同社の取り扱う物件の情報の閲覧などができる。気軽に相談できるようにする狙い。メタバース参入は同社として初めて。

オンラインで住宅購入の相談ができる「プラウドオンラインサロン」の中にメタバースを設けた。オンラインサロンやモデルルームへの来場は事前予約が必須だった。メタバース空間上では、同社担当者との音声会話やチャット、動画視聴などの手段を顧客が自ら選んで、情報収集できる。

コロナ禍の外出制限を受け、不動産業界では従来の接客方法が取りづらくなっており、同社はオンライン接客や販売資料のデジタル化など新しい手法を模索している。プラウドオンラインサロンは、2022年4月以降の個別相談件数が160件超に達しているという。

メタバースは仮想オフィスや旅行、百貨店の仮想店舗など幅広い事業に裾野が広がる。矢野経済研究所によると、21年度に744億円だった国内のメタバースの市場規模は、26年度には1兆円超まで成長する見通し。