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住友不動産、インドでオフィスビル開発 5000億円投資 【イブニングスクープ】

その後も開発を続けて、31年3月期までにインドなど海外で約300億円の利益の計上を見込む。インドの総人口は23年にも中国を逆転する見通しで、高い成長が見込める市場で事業展開を加速する。

ムンバイ市内で開発が進む新都心BKC地区の土地をこのほど351億円で取得した。敷地面積は約1万2000平方メートルで、地区最大級のオフィスビル用地となる。すでに同じ地区で別の用地も取得済み。2つの用地でそれぞれ延べ床面積が約13万平方メートルの大型ビルを2棟建てる計画で、25~27年度の完成を目指す。

ムンバイは金融の中心地でもあり、インドの財閥企業や外資系のIT(情報技術)企業が多く集まる。インドの人口は約14億人だが、国連の推計によると23年に中国を上回る見通しだ。住友不がビルを開発するBKC地区は空港に最も近いビジネス街として近年整備が進み、徒歩圏にはインド高速鉄道やメトロ新駅の建設も予定される。

日本の不動産大手は海外でのビル開発は現地企業との共同事業が多い。住友不のムンバイでの開発は用地取得から商品企画、テナント探し、運営を自社で完結するモデルで、日本の開発ノウハウを生かせる。2棟のビルは長期保有する考えで、今後もインドで建設を続ける。インドを含む海外の賃貸オフィスビル事業で31年3月期までに約300億円の経常利益を目標に掲げ、会社全体の目標(3000億円超)の押し上げを目指す。

日本の不動産大手では、三井不動産がニューヨーク市マンハッタン地区で建設を進めていた地上58階建てのオフィスビル「50ハドソンヤード」がこのほど完成。25年度をめどに米国事業の営業利益を21年度比で3倍超の700億円以上に引き上げる。三菱地所も欧米や東南アジアなど海外事業に力を入れ、海外での開発が加速している。

国内での賃貸オフィスや分譲マンション販売が中心の住友不にとって、インドへの本格進出は新たな成長戦略となる。現状で230棟超、約560万平方メートルのオフィスビルを運営する日本では23年以降も、230万平方メートル以上のオフィスを開発していく。23年には東京・三田で地上42階の大規模ビルを完成させるが、近年目立った動きのなかった海外事業で成長を一段と加速させる。