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民泊参入、不動産資格不要に インバウンド需要見据え 政府23年度に

不動産管理に関する資格保有や事業経験といった現行制度の要件について、指定された講習を受ければ免除する。円安を受けたインバウンド(訪日外国人)消費の回復を見据える。

 

民泊事業を手掛けるには国土交通省に書類を提出し「住宅宿泊管理業者」として登録する必要がある。現在は宅地建物取引士かマンションの管理業務主任者の資格、賃貸住宅管理業の登録、住宅の取引や管理で2年以上の事業経歴のいずれかを求める。

不動産の管理・賃貸に携わったことのない人の参入障壁になっているとの指摘が出ていた。民泊運営に必要な不動産管理の業務や知識を講習で習得すれば登録を認めることにする。

講習の内容は政府が不動産や民泊の事業者団体を集めた検討会議を開き、22年度中に方針を決める。住宅宿泊事業法に基づく民泊運営のガイドライン改正につなげる。

同法は事業者に宿泊者の衛生や安全の確保、外国語での利用説明、宿泊者名簿の整備などを義務付ける。これらは引き続き事業者に求める。

民泊は人口流出が進む地方で経済振興策として期待がある。商店街の空き店舗や誰も住んでいない古民家を改修して活用する動きがある。山間部の家屋を民泊に使い農業体験などと組み合わせて観光客を呼び込む例もある。

観光庁によると民泊の届け出住宅数は全国解禁となった18年6月から増加が続いていたものの、新型コロナウイルス禍により20年4月の2.1万件で頭打ちになった。22年10月は1.8万件へ減少した。

政府は10月に新型コロナ対策として定めてきた入国者数の上限を撤廃し、個人旅行客の入国も再開した。岸田文雄首相は円安を追い風にインバウンド旅行消費で年5兆円超という目標を打ち出した。新型コロナ禍前の19年を上回る水準で、実現には民泊など宿泊施設の拡充が必要となる。