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東証REIT指数下落、4カ月ぶり安値 住宅系押し下げ

全体の値動きを示す東証REIT指数は18日、前日比5.87ポイント低い1884.74と4日続落し、6月中旬以来4カ月ぶりの安値を付けた。住宅REITの下げが目立つ。賃料下落への警戒感が強まっている。

 

用途別指数の値動きを9月末比でみると、「住宅」が5.3%安の3060.25と7カ月ぶりの安値に沈んだ。「オフィス」の1.6%安、「商業・物流」の4.0%安と比べて下げが目立つ。住宅指数に含まれる8銘柄は全て、同期間の下げが全体指数(3.1%安)より大きかった。9月までの下げの中心は物流だった。

住宅REITの中で下落率が最も大きいのが首都圏近郊を中心したスターツプロシード投資法人の8.5%安だ。同投資法人は14日、6年ぶりの新投資口発行(株式の増資に相当)を実施し、東京都千代田区内のタワーマンションなどを取得すると発表した。発表後にも売りが進んだ。

増資は本来、REITの買い材料となる。増資で1口当たりの分配金が希薄化する影響を、新規物件からの賃料収入増の効果が上回ることが多いためだ。だが、みずほ証券の大畠陽介シニアアナリストは「需給悪化への反応の方が大きくなっている」と指摘する。9月上旬に増資を発表した大和証券リビング投資法人も4.4%安に沈んだ。

投資家が警戒するのは物件の高値づかみと賃料の低迷だ。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、低金利の効果で首都圏の新築マンション平均価格は21年で6260万円とバブル期を超え、最高値を更新した。22年上半期も上昇が続く。

東京カンテイ(東京・品川)の調べでは、東京23区の分譲マンション賃料は9月までの5カ月連続で前月を下回り、2年7カ月ぶりの安値になった。物価高で消費意欲が鈍っているためとみられる。物件取得が高い割に賃料収入が伸びなければ投資効率は悪化する。

住宅REITはこれまでホテルやオフィスと比べて需要が安定しているとして、資金が流入し高値圏にあった。三井住友DSアセットマネジメントの秋山悦朗リートグループヘッドは「国内金融機関が利益確定売りに動いた影響もある」と指摘する。