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米住宅価格、上昇一服 前月比2年2カ月ぶり下落

価格の高騰とローン金利の高止まりが続いた米住宅市場は転機を迎えている。

米住宅価格の動向を9つの地域別にみると、ミシガン州などを含む中北東部を除く8地域で前月から下落に転じた。中北東部では前月比で0.1%上昇した。FHFAのエコノミスト、ウィリアム・ドーナー氏は「住宅価格はいまだに歴史的な高水準にあるが、米国内全域で一服感が出ている」と分析した。

前年同月比でみると、7月は13.9%上昇した。プラス幅は6月に比べて縮小し、価格上昇圧力が弱まった。

米商務省が同日発表した8月の新築一戸建て住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は、16年3月以来の低水準を記録した7月から28.8%増加した。前年同月比では0.1%下回った。

全米住宅建設業協会(NAHB)の住宅建設会社や販売企業を対象にした調査によると、9月に価格を下げたと答えた業者は24%で、8月の19%から増加した。住宅購入者がローン金利の上昇に悩まされる中、多くの関連企業が販売促進のために値引きなどの対応を講じている。

同日発表の米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズによるS&Pコアロジック・ケース・シラー指数でも、全米の住宅価格は前月比0.33%下落した。米PNCフィナンシャル・サービシズのエコノミストは「これまでは在庫不足が住宅価格の上昇を招いていた。23年は需要の落ち込みにより価格は下落していくだろう」と指摘した。