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都道府県ランキング(物価編 教養娯楽費)首都圏が上位占める 東京1位、賃金水準反映

賃金水準が高い地域ほど教養娯楽費は高い傾向にある。趣味・娯楽にかける時間が長いのも教養娯楽費の高い地域の特徴だ。習い事である学習・自己啓発・訓練に取り組む人が多いと教養娯楽費は高くなりやすい傾向がある。

 

東京と神奈川の両県は全国平均を100とした教養娯楽の物価指数で104.9だった。3位は埼玉県、4位は千葉県と、首都圏が上位を独占している。一方、47位は宮崎県で指数が92.6だった。46位も鹿児島県、44位が佐賀県と九州の低さは目立つ。

教養娯楽の物価を構成する品目をみると、都道府県間の価格差はサービス面で大きい。例えば、21年小売物価統計調査で携帯型家庭用ゲーム機の価格は最も高い地域が最も安い地域の1.003倍、据え置き型家庭用ゲーム機は1.02倍、パソコンは1.1倍、テレビは1.2倍とモノの価格では地域差が小さい。一方、サービス料金はゴルフプレー料金が9.8倍、美術館などの入場料は6.5倍、料理教室の講習料やプール使用料は3.7倍など格差が大きい。

信金中央金庫地域・中小企業研究所の角田匠上席主任研究員は「教養娯楽サービス業の主なコストは人件費。教養娯楽の物価差は賃金水準の違いを反映している」と指摘する。21年賃金構造基本統計調査によると、東京都は毎月決まって支給する現金給与額(賞与などを除く定期給与)が39万1800円と都道府県で最も高い。神奈川県も36万8400円と次に高い。一方、宮崎県は26万2700円と最も低い。鹿児島県や佐賀県も27万~28万円台だ。

1日の過ごし方の違いも影響している。21年社会生活基本調査によると、東京都と神奈川県は趣味・娯楽にかける時間が1日平均でそれぞれ56分、53分と長い。一方、宮崎県と佐賀県は41分、鹿児島県は39分だった。英会話教室や料理教室、ビジネス講座といった学習・自己啓発・訓練に取り組んだ人の割合も東京都は52.8%と最も高い。神奈川県も2位で46.7%だった。一方、宮崎県は31.3%と全国平均(39.6%)を下回る。

角田氏は「サービス業は人手不足にあり、賃上げを表明する企業も現れている。賃上げが値上げを誘発するサイクルになると国内もインフレの局面が変わる」と展望を話す。教養娯楽の物価は住居や光熱・水道などに比べると地域差は小さいが「今後、広がっていく」とみる。

 

地域再生エディター 桜井佑介が担当しました。