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日銀総裁、為替介入と金融緩和「矛盾せず」

政府・日銀が22日に円買い・ドル売りの為替介入を実施したことと、日銀が続ける金融緩和政策の整合性について「金融政策と為替政策は目的や効果が異なり、矛盾するとは思わない」と強調した。(総合2面参照

黒田総裁は最近の円安が「急速かつ一方的であり、経済にマイナスで望ましくない」との見方を示した。足元では再び円安が進んでいるが、今回の為替介入について「効果がなくなったということはない」と評価。今後の介入は「日銀の権限でも責任でもないので、財務省の考えを聞いたほうがいい」と述べるにとどめた。

日銀は21~22日の金融政策決定会合で大規模緩和を維持する方針を決めた。黒田総裁は「日本経済は新型コロナウイルス禍からの回復途上にあり、ウクライナ情勢を背景とした資源高が景気の下押し圧力となっている」と指摘。「経済を支え、賃金上昇を伴う形で物価目標を持続的・安定的に実現することが必要だ」と緩和を続ける意義を改めて強調した。

消費者物価の前年比上昇率は日銀が目標とする2%を上回っている。黒田総裁は資源高や円安に伴うコスト高を背景としたものと分析し、「(年明け以降に)2%を割ることは確実だと思っており、賃金の上昇を伴った2%の物価上昇が来年に実現されるとはみていない」との見通しを示した。

日銀は長期金利の上限を0.25%程度に抑えている。この上限を引き上げることが金融引き締めにあたるかを問われると、黒田総裁は「幅を広くして(金利が)その上にいけば、明らかに金融緩和の効果を阻害する。そういうことは考えていない」と述べた。

市場では日銀が円安に歯止めをかけるために、長短金利が現在またはそれを下回る水準で推移することを想定しているとする金融政策の先行き指針(フォワードガイダンス)を変更するのではないかとの見方がある。黒田総裁は「(指針は)感染症にひも付いたものであり、必ずしも2~3年の長期にわたって変えないわけではない」と説明した。