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つみたてNISA・iDeCo向け投資信託は4種類 3段階で絞る プロとスゴ腕が指南 積み立て投資の実践テク(3)

積み立て投資の対象として最も多いのは、株式型の投資信託だ。どのように銘柄を選んだらいいだろうのか。積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo)に対応した投信を例にポイントを見ていこう。

つみたてNISAやiDeCoに対応した投資信託は、4つのタイプに大別される。①全世界株式型米国株式型国内株式型バランス型――の4つだ。全世界株式型は、世界中の株に投資する。米国株式型は米国株だけに、国内株式型は日本株だけに投資する。バランス型は株だけでなく債券や不動産などにも投資する。

さらに4タイプとも、指数に連動する「インデックス型」と、運用者が自らの裁量で組み入れ銘柄を選び、指数を上回る成績を目指す「アクティブ型」がある。積み立て投資で購入する投信を決める際には、まず投信のタイプを選び、その次にインデックス型とアクティブ型という異なる運用スタイルのどちらかを選ぶ必要がある。

個別銘柄の選定では2つのポイント

購入する投信のタイプと運用スタイルを決めたら、個別の銘柄を選んでいく。その際にポイントとなるのは、純資産総額信託報酬だ。純資産総額は、投資家からの資金の集まり具合を示す。これは大きい方が望ましい。信託報酬は投信の運用や管理の委託料だ。投信の残高に一定の比率(信託報酬率)を掛けて算出した額が毎日差し引かれる。従って信託報酬率の低い方が好ましい。

投信の選択で多くの人が迷うのは、タイプを選ぶ最初のステップだ。世界や米国、日本の経済動向についてある程度の見通しを持っていないと、タイプを絞るのは難しい。迷ってなかなか決められないなら、世界をカバーする全世界株式型を選ぶといいだろう。

全世界株式型の投資信託は、文字通り世界中の株に投資する。日本や米国などの先進国だけでなく新興国などの株にも分散投資する。世界中の株に投資するので、「これから成長する国はどこか」「地政学リスクが高まりそうな国はどこか」などと頭を悩ませなくてもいい。これが全世界株式型投信の最大のメリットだ。

現在は国内総生産(GDP)で世界首位に立つ米国が今後も世界経済をリードしていくのか、あるいは別の国が取って代わるのか。正確に予測することは誰にもできない。全世界株式型の投信に投資しておけば、どの国・地域の経済が拡大しても恩恵を享受できる。楽天証券経済研究所のファンドアナリスト、篠田尚子さんは「全世界に包囲網を張ることができる」と全世界株式型の利点を評価する。

米国株式型の投信ならでは魅力

米国株式型の投資信託は、米国の株式市場に上場している銘柄に幅広く分散投資できる。米国の個別企業の株にも投資する著名投資ブロガーのエルさんは次のように指摘する。

「米国株は全世界株式型の投信でもウエートが高い。米IT大手のGAFAをはじめ、世界をリードする有力企業の株が多く、非常に大きな魅力がある。さらに米国株市場には世界中から資金が集まる。だから流動性が高い。これも米国株の魅力の一つだ」

米国株市場に資金が集まるのは、単に世界で最も規模の大きいメジャー市場であることだけが理由ではない。「S&P500種株価指数などの主要な株価指数が、上昇しやすいように設計されていることも大きい」と著名投資ブロガーのたぱぞうさん(ハンドルネーム)は語る。

代表格のS&P500は組み入れ銘柄が頻繁に入れ替わる。それは「4四半期連続で黒字」という基準があるからだ。業績が悪化して赤字に転落した企業の株は組み入れから外れ、利益を出し続けている企業の株だけが残る。こうした仕組みがあるから、S&P500は上昇しやすいのだ。

こうした仕組みもあって魅力の大きい米国株。米国でこれからも有力企業が次々と誕生し、米国が世界経済をリードする時代がまだ続くと考えれば、米国株式型の投信は有力な選択肢になる。