低所得世帯に秋にも5万円、ガソリン補助延長 政府検討

国際的な資源価格の上昇と円安で輸入する原材料が高騰し、食品や電気代が値上がりしている。生活に欠かせない商品の値上げが広がり、低所得世帯の暮らしが厳しくなっていると判断し、重点的に支援する。

所得が少なく住民税が非課税となっている世帯を対象とする。電気代やガス代の上昇などによる負担増を和らげる。対象の世帯数は1000万を大きく超える見通しだ。必要な財源は2022年度予算の予備費から拠出する。

住民税の非課税世帯には、新型コロナウイルス感染症による家計への影響を緩和するために21年度補正予算で1世帯あたり10万円の給付金を配った。物価高で困窮する世帯が増えるとの懸念が強まっているため、再び給付する。

世帯への給付金とは別に、ガソリン価格の高騰を抑える目的で1月から石油元売りに配っている補助金を10月以降も続ける。12月まで3カ月分の予算を予備費から追加で出す検討をしている。食料品の値上がりを抑えるため、政府が輸入小麦を製粉会社などに売り渡す価格を10月以降も現在の水準に据え置く。