前月より安くなったのは2020年6月以来。値上がりが続いたことで、周辺地域に需要が分散したとみられる。
東京23区は6846万円。前月を6万円(0.1%)上回ったものの、上昇率は6月(0.6%)より縮小した。多摩地区の一部で値下がりしている。
高橋雅之主任研究員は「都心部のマンション価格に頭打ち感が出ている」と指摘する。そのうえで「多摩地区は投資目的の購入も多い23区に比べ実需で価格が動く。値上がりに需要が追いつかず、価格が下がってきている」と説明する。
都心に比べて割安感の強い周辺3県の販売は好調だった。神奈川県は3543万円と前月に比べて49万円(1.4%)、千葉県は2624万円と同53万円(2.1%)上昇した。
埼玉県も同8万円(0.3%)高い2941万円だった。「交通利便性の優れた近郊エリアに、購入者が流れている可能性もある」(高橋氏)
首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)全体でみると、前月に比べ25万円(0.5%)高い4730万円だった。値上がりは15カ月連続。
近畿圏は前月に比べ30万円(1.1%)高い2821万円と6カ月連続で上昇した。中部圏は2209万円と同20万円(0.9%)上がり、5月の年初来高値を上回った。
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