タイのセントラル、英百貨店買収を完了

買収額は公表していないが、英メディアによると、40億ポンド(約6500億円)規模とみられる。事業の中心であるタイ市場が飽和しつつあるなか、買収をテコに海外展開を急ぐ。

セルフリッジズは1909年に英ロンドンで1号店を開業した。現地ではハロッズやフォートナム・アンド・メイソンなどに並ぶ老舗百貨店の一つとして人気が高い。

セントラルは2021年12月、オーストリアの不動産会社シグナと共同で同グループを買収する方針を示していた。セルフリッジズが英国、アイルランド、オランダに展開する18店舗が買収対象となる。

今後はセントラルのトッス・チラティワット会長兼最高経営責任者(CEO)とシグナのディーター・ベルニングハウス会長がセルフリッジズの共同会長に就任する。

セントラルは成長の軸足をタイ国内から海外へ移している。11年にイタリアの百貨店「リナシェンテ」を傘下に収めたのを皮切りに、海外でのM&A(合併・買収)を本格化させている。