https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF081P80Y2A600C2000000
産業面では脱炭素関連で先駆的な技術の開発が盛んだ。2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)とその先に向け、ポストコロナも見据えた取り組みが目立つ。
大阪の中心、梅田周辺で街の刷新が進む。3月に開業した複合ビル「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」は、阪急阪神グループが900億円を投じて建て替えた。オフィス部分と、エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の阪急阪神百貨店が運営する阪神梅田本店で構成され、オフィスの1フロアの広さは約3500平方メートルと関西最大級だ。他の入居企業との交流を促すバーカウンターやフィットネスジムも整備。新型コロナウイルス下にもかかわらず契約率は開業時で8割に達した。
京都・奈良に戻る客足 訪日客回復にも期待
新型コロナウイルスの感染拡大がやや落ち着き、京都・奈良では観光のにぎわいが戻りつつある。修学旅行生から富裕層まで幅広い世代・客層の受け入れ体制を整える動きが本格化してきた。
京都では歴史のある建物を生かし、富裕層やリピーターを引き付けるホテルの整備も進む。4月、1930~50年代に任天堂の本社として使われた建物(京都市)を改装したホテル「丸福樓(まるふくろう)」が開業した。
当時使われていた家具や壁紙などを残し、昭和初期の雰囲気を味わえる。任天堂の過去のゲーム機やゲームにまつわるアート作品・書籍を展示するラウンジも設けた。建物は創業家の所有で、運営はホテル経営のプラン・ドゥ・シー(東京・千代田)が担う。一部は建築家の安藤忠雄氏が設計を監修した。
3年ぶりに移動制限がなくなり、京都市内の旅館の従業員は「5~6月は修学旅行の予約でほぼ満室だ」と話す。京都市産業観光局によると、同市を訪れた修学旅行生は2019年は約70万人だったが、緊急事態宣言の発令などが響き20年は約16万人、21年は約20万人だった。

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