https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN21E0G0R20C22A6000000
全米不動産協会(NAR)が21日発表した5月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は541万戸となり、前月から3.4%減った。4カ月連続の減少で、新型コロナウイルス禍の販売減に見舞われていた2020年6月以来の低水準となった。在庫が少ないなかで価格は上がり続けており、ローン金利の上昇と合わせて住宅を購入しにくい状況に拍車がかかっている。
販売減速の最大の要因は住宅ローン金利の上昇だ。米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が16日更新したデータによると、30年固定の住宅ローン金利(週平均)は5.78%となり、前週から0.55%上昇した。08年11月以来の高水準で、1年間で約2倍に上昇した。急ピッチなローン金利の上昇で元利金の支払い負担が高まっており、ローン申請件数も減少している。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は先行きについて「ローン金利の急上昇が向かい風となり、今後数カ月、住宅販売はさらに減少するだろう」とみる。
一方、販売価格(中央値)は40万7600ドル(約5550万円)で過去最高を更新した。前年同月比では14.8%の上昇だ。供給不足が解消されておらず、値上がりが続いた。

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