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山岳遭難2635件、東京近郊で増加 昨年、コロナ禍で近場へ

2021年に全国であった山岳遭難は前年に比べ341件増の2635件、遭難者は前年比378人増の3075人だったことが9日、警察庁のまとめで分かった。例年に比べ富士山などの3千メートル級での遭難者が減り、高尾山や東京近郊の秩父山系、里山で増えた。

 

漁船などをのぞく水難事故は同42件増の1395件で、水難者は同78人増の1625人。

警察庁の担当者は山岳遭難の増加要因として、新型コロナウイルス禍で閉鎖した登山道や山小屋の再開などを挙げ「密を避けるため、近場に出かけた人が増えた可能性がある」と話している。

3075人のうち死者・行方不明者は283人で、約7割が60歳以上。負傷者は1157人で、無事に救助されたのは1635人だった。都道府県別は長野県が276人と最も多く、北海道(216人)、東京都(195人)が続いた。

水難者1625人のうち死者・行方不明者は744人。うち31人は中学生以下の子どもだった。