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心斎橋、出店数はコロナ前の倍 国内・海外客の両立課題

賃料はピーク時の7割程度にとどまっており、インバウンド消費の回復を狙う店舗も含めて出店が増える可能性がある。

不動産サービス大手のCBRE(東京・千代田)によると、2021年の新規出店件数は全国主要5地点(東京の銀座・表参道・原宿、名古屋の栄、心斎橋)のうち、心斎橋が27件で最も多かった。客層が似通う原宿(23件)を超え、新型コロナウイルス感染拡大前の19年と比べて2倍超となった。

英宝飾品のグラフダイヤモンズは21年12月、関西初の直営店を心斎橋に開業した。大阪市内の2つの百貨店にも出店しているが、直営店では数千万円など高価格品が中心で「金額が10桁の商品」(担当者)も取りそろえる。

開業から約半年が経過し、関西の富裕層を中心に指輪などの売れ行きが好調という。アジア事業を統括するアルノー・バスチャン氏は「心斎橋店はハイジュエリーをしっかりと検討してもらえる店舗として人気を集めている。近年特に旺盛な関西での国内客需要に応えていきたい」と訴える。心斎橋ではフランスの皮革製品店「カミーユ・フォルネ」なども出店した。