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羽田空港連絡の「蒲蒲線」30年代開業 大田区と都が合意

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC065Y70W2A600C2000000

 

先行して建設する矢口渡―京急蒲田(第1期)の事業費は1360億円。自治体負担分の7割を大田区が、3割を都が負担し、2030年代の開業を目指す。

 

インバウンド(訪日外国人)需要の復調をにらみ、空港や中心部のアクセスを改善する鉄道の延伸構想は相次いで浮上している。都内では地下鉄の延伸が計画され、大阪市ではカジノを含む統合型リゾート(IR)が計画される人工島に延伸構想がある。

蒲蒲線は全線が大田区内で、東急多摩川線の矢口渡駅付近から地下に入り、JR・東急蒲田駅と京急蒲田駅を経由して大鳥居駅の手前から京急空港線に乗り入れる。東急から京急への乗り入れが可能になり、羽田空港から渋谷方面へのアクセスが改善する。第1期工事では東急多摩川線を地下で京急蒲田駅まで延伸する。

開通時の需要予測では1日に5.7万人が利用し、黒字化には17年程度かかる見通し。当面は京急蒲田駅で高架の京急空港線と地下駅の間で乗り換える必要がある。区は乗り換えに約6分20秒かかると試算している。

大田区は22年度中に鉄道会社からも出資を受け、事業主体となる第三セクターを設立。事業費用の3分の1ずつを国と地方自治体、事業主体が負担する「都市鉄道利便増進事業費補助制度」の利用を国土交通相に申請する。