https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61457770W2A600C2BE0P00/
「こんばんはー。今日はリアルタイムバトル将棋の対戦会をしながら雑談もしていきたいと思います」。星野良生(よしたか)五段(33)は現在、動画共有サイト「ユーチューブ」に「サラリーマン棋士 星野良生チャンネル」を持つ。星野五段は2020年4月にゲーム会社、シルバースタージャパン(岐阜市)に契約社員として就職。ユーチューブへの出演も、同社ゲームのPR役としての業務の一環だ。
平日は会社員
船江六段は21年春に難関の公認会計士試験に合格。会計士として登録するには数年の実務経験が必要で、昨年末からは準大手監査法人で非常勤職員として働いている。
船江六段が会計士を目指したのは「小学生の頃から将棋しかしてこなかったので、違う世界も見てみたかった」から。どうせやるなら難しいものに挑戦したいという気持ちとともに、独立して会計士事務所を立ち上げれば棋士との両立もしやすいだろうというもくろみもあったという。
自らAI開発
優秀性を示しました。ここにこれを賞します」。5月3~5日に開かれた世界一の将棋AIを決める第32回世界コンピュータ将棋選手権で、谷合広紀四段(28)らが開発したAI「prelude」が「独創賞」を受賞した。
谷合四段は東京大学大学院に在籍中で、AIやソフトの研究者・技術者としての顔も持つ。大学院の後輩と2人で開発したAIは、棋士として自身が愛用する振り飛車戦法を選ぶよう「私好みに洗脳しました」。
この春の大型連休には、森内俊之九段(51)がバックギャモン日本選手権で優勝、青嶋未来六段(27)が全日本チェス選手権で優勝するなどプロ棋士の他分野での活躍が相次いだ。たとえプロ棋士であっても、将棋が人生の全てとは限らない。副業でも趣味の世界でも、棋士たちの才能は存分に生かされているようだ。


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