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世界企業の1~3月損益改善額 BMW、供給制約でも躍進 首位はサウジアラムコ

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61450940V00C22A6TL9000/

 

世界の上場企業を対象に2022年1~3月期の最終損益を前年同期と比べ、改善額をランキングしたところ、首位はサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコだった。原油高が追い風になった。自動車大手では高級車シフトが奏功した独BMWが増益を果たした半面、米フォード・モーターは出資する電気自動車(EV)メーカーの株価下落に伴う評価損で最終赤字に転落した。

 

半導体不足が生産のボトルネックになった自動車大手では、BMWが損益改善額で3位に躍進した。好採算車種の優先的な生産で超高級車ブランド「ロールス・ロイス」の販売が伸び、純利益は79億ドル増えた。9位の独フォルクスワーゲンも高級車が好調で純利益が2倍となった。

一方、フォードは損益悪化額で7位だった。最終損益は63億ドル減り、31億ドルの赤字に転落した。出資するEVメーカー、米リヴィアン・オートモーティブ株の投資評価損が響いた。

純利益額でみると、市況改善の恩恵を受けた半導体や海運が上位に目立った。9位の韓国サムスン電子は半導体メモリーや高級スマートフォンが好調。12位の米インテルはサーバー向けの売り上げに加え、注力する受託生産事業が伸びた。

米巨大IT(情報技術)企業ではアップルとマイクロソフト、グーグル親会社のアルファベットの3社が上位10社に入った。2位のアップルはiPhoneの販売が伸びた。3位のマイクロソフトは在宅勤務の拡大を追い風に、企業向けクラウドサービスなどが好調だった。