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ベネッセ、東京で中学受験塾 新たな収益源に

2024年をめどに4校開くほか、5割出資するお茶の水ゼミナール(東京・千代田)の予備校事業もてこ入れする。新型コロナウイルス禍による通学規制などで中学受験塾の需要が高まった流れを受け、新たな収益源に育てる。

ベネッセ子会社で関西で学習塾を手がけるアップ(兵庫県西宮市)が東京に進出する。まずは23年2月に渋谷校を開き、小学1~4年生約50人を募集する。

ベネッセが東京に中学受験専門の学習塾を開くのは初めて。1クラス4~8人の少人数授業と個別指導を組み合わせ、児童の理解度に合わせて教育する。

各校の周辺にある進学校4校ほどの入試問題を重点的に分析し対策を練る。授業料は4年生で月5万円程度。24年をめどに池袋や吉祥寺など3カ所にも教室を設ける。

ベネッセとアップが5割ずつ出資し、業績が伸び悩むお茶の水ゼミナールのてこ入れにも着手。すでにアップが自社の講師を派遣した。

理数教育や個別指導のノウハウを共有して教育体制を見直し、中高一貫校の生徒を囲い込む。10年後までに首都圏で売上高100億円を目指す。

お茶の水ゼミナールは水道橋など都内で4校を運営している。アップは関西で学習塾の「進学館」や大学受験指導の「研伸館」を展開する。