https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61247070Q2A530C2KE8000/
国際経営の権威である米オハイオ州立大学のオーデッド・シェンカー教授は「外から眺めると、今の日本企業は、虎と狼に挟み撃ちにあって身動きがとれないようだ」という。米国のような革新性、あるいは中国のような貪欲さが、今の日本企業にあるのかと問いかけている。
イノベーションの象徴とされる米アップルも、既存の技術を結びつけるのが上手な企業、いわば模倣がうまい会社だといえる。創業者の一人であるスティーブ・ジョブズは「素晴らしいアイデアを盗むことに我々は恥を感じてこなかった」と明言していた。
いずれも業界を代表し、イノベーションの象徴とされる企業だが、異国、異業種、過去のものを巧みに模倣している。ビジネスモデルとしては独創的だが、ゼロから生まれたものではない。思いもよらぬ手本を見つけ出し、創造的に模倣することで生まれたのだ。
<ポイント>
○日本企業の長期不振は模倣力喪失にあり
○「まね」の積み重ねから技術革新が生じる
○手本を理解して自分の世界で再創造せよ
○日本企業の長期不振は模倣力喪失にあり
○「まね」の積み重ねから技術革新が生じる
○手本を理解して自分の世界で再創造せよ
いのうえ・たつひこ 68年生まれ。神戸大博士(経営学)。専門はビジネスモデル、競争戦略

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