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空飛ぶクルマ、パーク24も 駐車場で離着陸 25年にも

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61169130W2A520C2TB2000

 

欧米のガイドラインを参考に関西圏で自社の駐車場を使って整備し、全国へ順次拡大を目指す。空飛ぶクルマは運航事業者として参入する企業が増えているが、離着陸拠点の整備が課題となっている。国内で約2万カ所の駐車場を運営する最大手が同拠点の事業化に動くことで、空飛ぶクルマの運航サービス参入の動きに弾みがつきそうだ。

空飛ぶクルマ事業に日本の駐車場大手が参入するのは初めて。欧州で同拠点を開発・運営する英スカイポーツなどと協力して整備を進める。日本では国土交通省が現在、国際標準に沿う形で離着陸拠点の整備要件の議論を進めている。欧米ではすでに米連邦航空局や欧州航空安全機関などが空飛ぶクルマの離着陸拠点の設計に必要なガイドラインを策定しており、パーク24はまず欧米のガイドラインを参考に整備を進める。

25年に開かれる国際博覧会(大阪・関西万博)の会場となる人工島「夢洲(ゆめしま)」を空路で結ぶことを想定し、関西圏内で管理する駐車場の一角に空飛ぶクルマの離着陸拠点を設ける方向で調整する。1~2人が乗れる小型の機体や、定員5人程度で長距離飛行に適したタイプなど、様々な種類の機体の発着に対応できるようにする。

欧州当局のガイドラインでは縦横ともに機体の大きさの2倍以上、少なくとも2方向で十分な空き空間を設けるなどの要件を定めている。一般的に約3000平方メートル規模の広さが必要とされ、パーク24が運営するすべての駐車場が適地となるわけではない。

同社は離着陸拠点を整備した駐車場に自社で手がけるカーシェアサービスの車両を配置することで、搭乗前後の乗り継ぎ需要も見込む。