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最後もサプライズ 「破壊者」NTT澤田体制の4年

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC186JG0Y2A510C2000000

 

筆者は、澤田氏が社長在任のこの4年、前半は日本経済新聞社の通信担当記者として、後半は日経クロステックの副編集長として、澤田氏を何度も取材してきた。

海外事業の再編に始まり、次世代情報通信基盤「IOWN(アイオン)」構想の発表、NECとの資本業務提携、NTTドコモの完全子会社化、そして直近のNTTデータによるNTTリミテッド統合など、澤田氏の繰り出す大胆な改革に驚かされ続けてきた4年間だった。

NTT東西は、NTTグループの長男次男と呼ばれ、グループ内でも序列が高いとされる。社長人事にも重きが置かれ、東西でバランスを取るために、NTT東日本の社長が技術系の場合、NTT西日本の社長は事務系といった具合に、たすき掛けが不文律として残っていた。

最後もサプライズ 「破壊者」NTT澤田体制の4年

技術を核とした将来構想であるIOWN構想も道半ばだ。ビジョンを共有し、海外の仲間づくりを進めたところまでは成功したものの、「世界をゲームチェンジする」という壮大な構想の実現に向けては、まだいくつも乗り越えなければならない課題がある。

6月の株主総会を経て正式決定となるNTTグループの新体制。日本を代表する情報通信企業として、もう一度、日本全体を元気にするような取り組みに期待したい。