https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60998890Q2A520C2TB0000
東京建物系など約10社の担当者100人が登録し、物件の売却検討者は担当者の経歴や実績などで選択できる。日本の不動産市場は海外と比べ情報の透明性に課題があり、新サービスで中古住宅売買市場の活性化につなげる。
新サービスは三菱地所子会社の三菱地所リアルエステートサービスが運営する。同社は企業間取引(BtoB)の不動産仲介を手掛けている。個人が保有する不動産をより円滑に売却できるようにするため、新サービスでは中立的な立場を取るため運営に特化する。
国内でTERASS(東京・港)などベンチャー企業が同様の事業を始めているが、大手デベロッパー系としては初めてとなる。
専用サイトには当初、東京建物不動産販売や京王不動産、住友林業ホームサービスなど約10社が参加する。担当者は個人情報や経歴のほか、強みのある仲介分野や過去の売却実績などを開示することで、売却検討者から依頼を受けた後のミスマッチを減らす。
居住用のマンションや戸建て、土地を売却したい人は専用サイトに会員登録する。物件の住所や間取り、築年数などの情報を入れると、マッチング度合いの高い仲介担当者が複数表示される仕組みだ。
気に入った担当者が見つかればサイト内のチャットで連絡を取り合い、その後電話や対面で細かな条件交渉などを詰めてもらう。
まずは東京23区内の不動産で始め、初年度は200件以上の成約を目指す。2022年度内に対象エリアを首都圏に広げる方針で、大阪圏や名古屋圏での実施も視野に入れる。参加企業は3年で20社、300人を見込む。
想定する利用者について、三菱地所リアルエステートサービスの黒沢卓執行役員は「相続や買い替えなどを理由に物件を手放したい年配の人や、過去に物件売買がうまくいかなかった人の利用を見込む」と話す。

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