https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60732850T10C22A5TY5000/
17年に女性リーダーの育成塾を立ちあげるなど人材強化を推し進め、女性管理職比率が37.3%まで向上。女性活躍先進企業としての姿が評価された。
首都圏営業本部の野真起子さんは、1月から部下約70人を束ねる営業部長に就いた。朝から取引先を回り、合間には2児の母親として学校行事に出席。慣れない立場に悩むことも多いが「自分の一言が部下のモチベーションを上げることも下げることもある。私らしい姿で引っ張っていきたい」と意欲をみせる。
1年前は管理職に就くイメージを全く持てなかった。そんな野さんの価値観を変えたのが、昨夏に参加した管理職候補者向けの育成塾だ。
同社は女性活用の取り組みの一環として、17年から女性リーダー育成塾を続けている。目指すのは「しなやかさ」と、それぞれのスキルを武器に変え自信をつけていく「したたかさ」を兼ね備えたリーダーの創出だ。
参加者は6~8カ月のプログラムの中で、自律的なキャリアデザインやコーチングスキルなどを学んでいく。課長候補者を対象にしたプログラムでは社内人脈などネットワーキングの重要性を学んだり、役員候補者向けのプログラムでは全社戦略について議論したりするなど、各階層に合わせたスキルのインプットに重点をおく。
同社が女性活躍をさらに推進していくなか、野さんも自身が果たすべき役割を考え始めている。「部下には管理職へのハードルが高いと思ってほしくない。身近なロールモデルとして、影響を与えられるようになりたい」

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