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登山初心者、気をつけたいのは? 低い山も侮れず 準備入念に 時間に余裕を ヒルに注意

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60649500R10C22A5KNTP00/

 

■無理や過信は禁物

道に迷えば命に関わる例もある。事前準備はもちろん、無理や過信をしない、競わない、なるべく複数で行動する、などが大切だ。

装備について日本トレッキング協会の小副川照曹・常任理事は「7点セットで考えてほしい」と話す。基本の靴、ザック、雨具に、帽子、手袋、ヘッドランプ、トレッキングポールが加わる。アウトドア用品店などを訪れ、店員に自分の目的やレベルなどを告げると、助言してくれる。

靴は「足固め」のために特に重要で、くるぶしまで覆うハイカット型がおすすめだという。試し履きをしてみるとよい。

■装備は安全への投資

すべてそろえると「10万円近くなる場合もあるが、安全と快適さのための投資と考えてほしい」と小副川氏。さらにウエアや下着、靴下などの素材は綿を避ける。汗が素早く乾かないためで、化繊の品にしよう。

スマートフォンは連絡用だけでなく、全地球測位システム(GPS)や登山向けの地図アプリ、カメラ機能など何かと便利だ。予備バッテリーも持ち歩く。ただ自然に囲まれているのに画面をずっと見ているのは避けたい。

当日は早く出発し、早く帰るのが原則。事故が起こる可能性を考え、時間に余裕を持つようにしたい。山岳事故の多い時間帯は昼食後で下山中の「魔の午後2時」といわれる。午前中の歩き始めも注意する。また下山間近にはもうすぐだとほっとし、別のことを考え出す人が多いという。