https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60066290W2A410C2MM0000/
より若いうちからキャリア形成について考える機会を提供しようと、ESG(環境・社会・企業統治)の一環で取り組む企業が増えてきた。欧米に比べ弱いとされる実社会での教育を補うとともに、子どもたちの大胆なアイデアをビジネスに取り込む好機になりそうだ。
就活で選考免除
日用品大手のユニリーバ・ジャパンはアイデアを取り込んだり、人材発掘の機会と捉えたりしている。
ユニリーバ・ジャパンは17年から高校生向けのインターンを始めた。コロナ下では日程を拡大してオンラインで実施。21年夏は「サステナブルな商品開発とは」というテーマを掲げ、「捨てられる野菜の栄養を利用する」「コーヒー豆の殻をシャンプーに生かす」などのアイデアがでた。
同社の担当者は「社員だとどうしても、コストや常識にとらわれて実現可能な範囲で考えてしまう。中高生のアイデアは大胆で制約を感じず、刺激になって社内で議論に発展したこともある」と話す。ユニリーバ・ジャパンでは優秀な参加者には将来の就職活動で選考の一部を免除するパスを発行する仕組みもある。
中高生インターンは参加者にとっては「自分が知る世界を広げられる機会」(畑中さん)だ。企業にとってもディスラプション(創造的破壊)に直面する昨今、事業の裾野を広げるきっかけとなる可能性を秘めている。

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