https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59964990T10C22A4EN8000/
2015年6月につけた黒田緩和後の最安値を超えた後も円売りは止まらなかった。1日で急速に円安が進んだ裏に海外投機筋による円売りもあったようだ。
13日午後3時すぎ。円安が急激に加速した。黒田総裁が信託大会で「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」と発言し、改めて金融緩和の継続が意識された。
日銀はこれまでも同様の内容を繰り返してきたが、円相場が125円台後半と黒田緩和後の最安値に近づく中での発言に、投機筋が円売りで仕掛ける絶好のタイミングとみて動いた。ある市場関係者は「円が125円86銭を突破したタイミングでは外国銀行経由の円売り・ドル買い注文が並んでいた」と証言する。
1ドル=125円86銭を超えると、わずか10分程度で126円20銭台まで円安が進んだ。126円付近で損失を一定範囲にとどめるための損切りラインを設定していた投資家が「投げ売りをした可能性」(邦銀ディーラー)がある。また、急激に円安が進行する中、アルゴリズム取引による順張りの円売り・ドル買いも続いた。
みずほ銀行の南英明調査役は「日銀が金融緩和の維持を強調すればするほど円安に歯止めがかからなくなっている」と指摘する。

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