投信で分散投資 低コストの指数連動型を活用 分散投資の基礎(下)投信の選び方

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB305ME0Q2A330C2000000

 

幸子が「分散投資することがインフレ対策の一つの方法になるね」と声をかけます。

 

筧(かけい)家の家族構成
筧幸子(48)ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。
筧良男(52)機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。
筧恵(25)娘。旅行会社に勤める社会人3年目。
筧満(15)息子。投資を勉強しながらジュニアNISAで運用中。

 

幸子 インデックス投信にも株や債券の指数を組み合わせて分散投資するバランス型投信があり、信託報酬も低めよ。国内外の株と債券のほか不動産も含むものもある。自分で指数を組み合わせる場合、例えば株価が上がると資産に占める株の割合が高くなってしまい、定期的に投資比率を見直すリバランスが必要になる。投信は注文から受け渡しまで数日かかることがあるし、一般的な証券口座では売却益に課税される。バランス型投信ならリバランスはお任せできる。自分に合う資産配分のものがあれば、分散投資の柱として選択肢になりそうね。

 

バランス型はリスクに注目
イデア・ファンド・コンサルティング社長 吉井崇裕さん

バランス型投信は様々な資産に分散投資できて便利な半面、自分に合ったものを選ぶのが難しいです。株や債券、先進国や新興国といった投資対象の資産の比率によって利回りや値動きのリスクがかなり違うためです。
分散投資ではそれぞれの資産の期待利回りとリスクの大きさに基づいて組み合わせを考えます。一般に株式は期待利回りが大きい半面、リスクも大きくなります。債券の比率を増やせばリスクを抑えられますが、期待利回りは下がります。まず自分で組み合わせを考え、それに近いバランス型投信を選ぶのが最善です。その際、過去の実績では利回りよりリスクの大きさに注目すべきです。投資比率は自分で調整できないため、投資先の指数の構成比をよく確認しないと思ったより大きなリスクを抱える恐れもあります。