[FT]ゼロコロナ逃れ香港からシンガポールへ 住宅が高騰

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB043YS0U2A400C2000000

 

そうしたなか、シンガポールの不動産売買・賃貸情報サイト大手、プロパティグル・グループは香港から移住してくる人たちの家探しを商機にしようとしている。

 

相場上昇で業績向上も

資産家のピーター・ティール氏と李沢楷(リチャード・リー)氏の支援を受け、3月にニューヨーク証券取引所(NYSE)上場を果たしたプロパティグルのハリ・クリシュナン最高経営責任者(CEO)は、香港からの移住増加がシンガポールで最も需要の多い地区の相場を押し上げていると話した。

「いくつかの地区は確かに需給が逼迫している。(英国系の)ブリティッシュスクールに近い中心部のブキティマ地区で家を探そうとすれば、大変なことになる」とクリシュナン氏はインタビューで語った。

特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じた上場以降、株価が2割近く下落しているプロパティグルは、シンガポールの高級住宅の価格高騰で展望が開ける可能性がある。

サイトに登録される物件が高くなれば、プロパティグルは不動産業者から取る手数料が増えるため、相場の上昇は業績向上につながる。

 

「ゼロコロナ」逃れシンガポールへ

「オーストラリア人、英国人、インド人等々、特定の外国人の居住が集中している地区を選ぼうとすると空きはないということになる」

シンガポールが21年10月にコロナ規制の緩和に転じて以降、「ゼロコロナ」政策を維持する香港政府による隔離措置などの制限を逃れようとするホワイトカラーの人たちの波が押し寄せている。

「シンガポールは不動産の人気が高い。株式市場より不動産にお金が多く流れ込んでいる」と同氏は話し、海外投資家はシンガポールの政治、経済、司法制度の安定性に引きつけられていると説明した。

プロパティグル、大物投資家が後ろ盾

クリシュナン氏は、上場後に株価が下落していてもティール、リー両氏の後ろ盾でプロパティグルは「北米や北アジアの洗練された投資家と接点がもてるようになった」とした。

「会社は19年の時点よりもはるかに強くなっている」とクリシュナン氏は付け加えた。「わが社は世界最大の証券取引所への上場を果たした。これは成功すると支持を得たことだと受け止めている」