4日 グーグルが本社を全面再開 勤務、「ハイブリッド型」軸に

 

 

3月30日、グーグルの本社地区を訪れると一角に見慣れない光景が広がっていた。芝生を敷き詰めた広場を取り囲むようにテントが並び、テーブルや椅子が備え付けられている。一見するとキャンプ場のようだが、会議や打ち合わせのためのスペースという。

 

ツイッターが20年5月に恒久的な在宅勤務を認めると公表し、「シリコンバレーでは人材の争奪戦が激しく、多くの企業が追随せざるを得なかった」(IT企業幹部)。一部で「オフィスは不要」といった極論まで飛び出したが、グーグルのプラサド・セティ副社長は「多くの社員は直接会うことの重要性に気付いた」という。

在宅勤務と出社の「いいところ取り」を目指し編み出したのがハイブリッド型だ。社員の約6割が原則として週3日出社する一方、残りは自宅などで働く。一部の社員は全面的な在宅勤務を続け、転居してこれまでと別のオフィスから従来の仕事を続ける選択肢も用意した。スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「柔軟性が重要」と強調する。