ANA、春休み・GWの臨時便9倍の510便 国内旅行復調

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC296CV0Z20C22A3000000

 

首都圏から沖縄など遠方への旅行も復調しつつある。全国でまん延防止等重点措置が解除されて1週間がたち、国内の旅行需要に回復の兆しが出てきた。

 

ANAによると春休み期間(3月25日~4月5日)の国内旅客数は新型コロナウイルス前の19年に比べて7割の水準に回復。前年比では4割増となる。21年はコロナ前の19年に比べて5割の水準だった。GWも高い旅客需要を見込む。井上慎一取締役専務執行役員は「夏以降にはほぼコロナ前の水準に戻ると期待している」と話す。

日本航空(JAL)の国内線予約は3月末時点で春休みが前年比5割、GWが同3割それぞれ増えている。菊山英樹最高財務責任者は「顧客のマインドが変わってきている印象を受ける」と指摘する。コロナ禍で抑制していた旅行を再開したいと考える消費者が多いようだ。

ホテル需要も回復傾向だ。星野リゾートではこれまで軽井沢や箱根など首都圏近郊の施設の予約が堅調だったが、沖縄・竹富島の高級施設「星のや竹富島」など首都圏から遠方でも予約が増え始めている。

 

海外旅行需要も戻っていない。JALによると国際線需要は3月末でコロナ前の2割程度。水際対策の緩和で留学生やビジネスの需要は上向きつつあるが、観光需要が低迷している。海外旅行に心理的な抵抗を感じる消費者がなお多いとみられる。