https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59514820Z20C22A3FF8000
3月下旬には、英有数のサッカークラブ、チェルシーなどを保有していたオリガルヒ(新興財閥)、アブラモビッチ氏の大型クルーザーがトルコのエーゲ海リゾート地、マルマリスに到着した。同氏は欧州で資産凍結や渡航禁止といった制裁対象になっている。
同じく制裁に加わらないUAEのドバイでもロシア人による不動産購入が増えているもようだ。ロイター通信によると、3年の居住ビザ取得の要件となる75万ディルハム(約2500万円)ほどの物件を中心に、600万ディルハムの高級物件も売れているという。
米CNBCテレビなどによるとトルコのチャブシオール外相は25日、ロシアのオリガルヒがトルコで事業を営めるかを問われ「もちろん。国際法に反しない限りは検討する」と述べた。
トルコのメディア、ハベルチュルクは内務省関係者の話として、ロシアの侵攻から今月22日までに1万4000人のロシア人がトルコに入国したと報じた。トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国ながら対ロシア制裁に反対しており、国連決議に基づかない制裁には参加しない考えだ。
独立系メディアのドゥワルによると、毎年ロシア人観光客でにぎわう地中海リゾートのアンタルヤ中心部に近い海岸沿いの地区では不動産の賃料が侵攻前の2倍にはねあがった。ロシア人のほか、侵攻から逃れたウクライナ人も借り手となっている。トルコ内務省は22日、侵攻開始後に5万8000人のウクライナ人がトルコに入国したと明らかにした。

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