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東京都内の公示地価、商業地2年ぶり上昇 中野や千住など 山手線外側で目立つ

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59288250S2A320C2L83000

 

商業地は新型コロナウイルスの影響で銀座など都心で下落が続いたが、中野や千住など山手線の外側で上昇した地点が目立った。自宅近くで買い物をする傾向が強まったのも影響したようだ。

 

商業地で上昇率が大きかった地点を見ると、中野3丁目の2地点でそれぞれ4.5%、4.3%上昇した。中野5丁目(4.2%)、千住2丁目(4.0%)千住旭町(3.7%)などが続いた。いずれも山手線の外側で、近くの住宅地から日常的な買い物で訪れる商業地だ。特に再開発が進む中野駅周辺は利便性向上が見込まれ、上昇に拍車がかかっている。

 

一方で中央、千代田、港区など都心の商業地は、下落率が縮小したものの下がり続けた。下落率が大きかった地点を見ると、銀座8丁目(5.6%下落)、有楽町1丁目(4.8%下落)、銀座6丁目(3.8%下落)など銀座や有楽町が目立つ。有名小売店や飲食店が並び、週末の買い物客や観光客などが多く訪れるエリアだ。

 

住宅地は商業地と比べ上昇率が高かった。テレワークの普及で住環境を重視する傾向が強まったことや低金利の長期化で、富裕層を中心にマンションの需要が堅調だ。23区では中央区や豊島区、多摩地域では区画整理が進む稲城市で上昇率が高かった。

住宅地では都心に近い駅周辺や、買い物などの利便性の高い地点で上昇が目立った。上昇率が最も高かったのは恵比寿西2丁目(5.9%)で代官山駅に近い。豊洲4丁目(5.5%)、新宿区南元町(5.3%)なども上げ幅が大きかった。

下落率が大きかった地点は、広い戸建て住宅が多いエリアや駅から遠い傾斜地などが多かった。これらはコロナ前から同様の傾向が続いている。