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「女性に土地は預けられない」 悔しさバネに行動変える 三井不動産執行役員・宇都宮幹子さん(折れないキャリア)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC27CCZ0X20C22A1000000

 

入社は1991年。新卒で入社した女性総合職は2人だけだった。男性中心の業界だが、社内では働きにくさは感じなかった。

だが一歩外に出ると、事情は違った。「10年後は辞めているんでしょ。女性が説明に来るなんてとんでもない」。仙台支店に赴任していた20代の頃のことだ。マンション開発を担当し、建設による影響を近隣住民に説明に回ると、そんな声をかけられた。「まだ若くて経験や実力が乏しいからだ」。自分なりにそう理解し、努力を重ねた。

入社から10年たち、仕事がこなせるようになったと自負し始めていた矢先、今度は高齢の男性地主から「若い女性に先祖代々の土地を預けられない」との言葉を投げかけられた。不動産活用を提案した際の出来事だ。「女性は駄目だと思う人は存在する。私の実力とは関係ないのか」。悔しい気持ちがあふれた。

「人の気持ちは簡単に変えられない。自分の行動を変えていこう」。そう決断した。女性を軽んじる顧客や取引先との交渉は、男性社員らに交代してもらうようにした。それまでは「全てを自分でこなすことが重要」と考えていた。だが周囲の協力を仰いだ方が、物事が進むと理解した。

今では不動産活用の提案の場に地主の娘さんら女性が出席するなど、世の中も大きく変わった。今後は経験を生かし「女性が働き続けられる仕組み作りと、キャリアアップへの能力開発を具体化させたい」。走り続ける覚悟だ。