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三井不動産、ROE改善へ必須の収益性向上

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC186OS0Y2A210C2000000

 

ただ、14年の公募増資前の高値や07年の上場来高値(4000円)にはほど遠い。投資家は自己資本利益率(ROE)の低さを懸念しており、収益性の向上などが求められている。

 

会社の思いと株式市場の評価が分かれる理由の一つが低いROEだ。三井不のROEは21年3月期で5.2%。新型コロナの影響を受け20年3月期比2ポイント強下がった。不動産業界ではヒューリック(12.4%)や住友不動産(10.1%)などに劣り、東証1部の不動産業(6.6%)よりも低い。モルガン・スタンレーMUFG証券の竹村淳郎アナリストは「投資家はROEを判断材料として意識している」と話す。

 

このため同社の課題は収益性となっている。重荷の一つがホテル事業だ。「三井ガーデンホテル」などの都市型ホテルに加え、沖縄や京都、三重にリゾートホテルを持ち、グループ全体で約1万3000室を運営する。

 

ホテル専門の英調査会社STRによると21年の国内ホテルの平均稼働率は41.5%。三井不のホテルの稼働率は21年12月時点では70%台で全体を上回るまでには回復しているものの、コロナ禍前の水準には戻っていない。

 

21年に約1200億円を投じて買収した東京ドームも現時点では収益貢献をしていない。コロナ禍での人流抑制が響いており、22年1月期は100億円程度の営業赤字となったようだ。

 

経済が正常化に向かえばホテルや東京ドームの利益率の改善につながる期待はある。富樫烈常務執行役員も「感染症問題が落ち着けば、エンタメやスポーツ需要は根強く東京ドームはコロナ前の110億円ほどの営業利益を見込める」と話す。