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外資ファンド、「安い」日本に照準 西武HDが施設売却

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB044FL0U2A200C2000000

 

コロナ下でも外資系ファンドによる日本の不動産投資は活発だ。不動産サービス大手CBREによると、21年の海外投資家の購入額は約1兆1000億円と3年連続で1兆円を突破した。取引額全体の約3割を占め、主要な買い手となっている。

 

活発な投資が続く背景に、世界のファンドの膨張がある。カネ余りでファンドには運用マネーが流入し続け、英調査会社プレキンによると21年の資金調達を完了した不動産ファンドの合計金額は約1660億ドル(約19兆円)と前年比1割強増えた。大型ファンドが続々と誕生し、米スターウッド・キャピタル・グループが21年に立ち上げた新ファンドは100億ドルにのぼった。

 

日本の不動産に注目が集まるもう一つの理由が、金利の低さだ。一般にファンドが不動産を買う際、投資効率を高めるために購入額の5~7割を金融機関からの借入金でまかなう。年間賃料収入を物件取得価格で割った投資利回り(キャップレート)と、借入金利との利回り差が大きいほど、ファンドにとって魅力的な市場といえる。

超低金利の日本ではこの利回り差が安定して大きい。ドイチェ・アセット・マネジメントによると、過去10年間にニューヨークやロンドンが1~4%台の間で大きく上下した一方、東京は常に3%台以上を維持してきた。

振り返ればリーマン危機直前の08年前半にも、ドイツのファンドが日本への投資を拡大するなど投資家の顔ぶれが多様化した。初上陸・再上陸の増加は世界の不動産市場の過熱の裏返しでもある。海外投資家が増えることで日本市場も世界の変化に左右されやすくなっており、一見好調な市場が思いがけず悪化するリスクは高まっている。