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Nextストーリー 若者なぜ昭和レトロ(2) 「アナログ」感 満載の個性 全国のスポット巡る本 人気

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79449400R20C22A1L83000/

 

平山さんの自宅の洋室には真空管のテレビやレコード、古びた西洋人形、和室の居間には年季の入ったこたつやストーブが並び、時代が50年ほどタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。

 

「懐古趣味」が高じ、1999年からは古物商としての仕事をスタート。2005年に昭和に建てられた東松山市の中古住宅を購入した。「ここから昭和への思い入れが加速し、全国の昭和の面影が残る場所を巡り始めた」

気づくと結局、47都道府県すべての昭和スポットを回った。こうして21年1月、全国を1700カ所巡った記録を「昭和遺産へ、巡礼1703景」という本にして出版。若者を中心に人気を集め、増刷を重ねている。

なぜ今、昭和が若者に受けているのか。

「私たち40代以上にとって昭和は懐かしさの対象だが、若者にとってはむしろ新鮮に映っている。SNS(交流サイト)などを通じて世界中から大量の情報が押し寄せ、価値観が画一化する中、個性を感じさせるのが昭和なのだろう」とみる。

あらゆるモノがデジタル化に向かう中、「アナログ」感満載の"濃い"昭和レトロ。新型コロナウイルス禍にあって、人との直接的なつながりがますます希薄になる中、人の温かみを感じられる点が若者の心をつかんでいるのかもしれない。